これは、今年度のコンクールで受賞した中学生の言葉です。
私はコロナ以前からこのコンクールに参加し、たくさんの作品と、その作品を生み出した子どもたちと出会ってきました。
テーマや条件は同じでも、一つとして同じお弁当はありません。
「されどお弁当」という言葉に、お弁当のもつ力と無限の可能性が凝縮されていると感じたため、この言葉が深く印象に残ったのだと思います。
昨年、96歳で祖母が亡くなりました。
祖母のそぼろ弁当が私は大好きでした。生姜を効かせた牛そぼろ、丁寧にこした黄身そぼろと白身そぼろ。白・黄・茶の三色が整然と並ぶ美しさに、お腹だけでなく心まで満たされたことを鮮明に覚えています。
大人になり、お弁当づくりには時間と手間がかかることを知りました。祖母はどんな気持ちでそぼろ弁当をつくってくれたのか、聞いてみたかったです。
「たかが」ではなく「されど」。
小さな弁当箱には、創り手の思いとかけがえのない物語が詰まっています。
だからこそ私たちはこんなにもお弁当に魅了されるのでしょう。
あなたのお弁当には、あなたにしか込められない思いと物語があるはずです。
楽しみながら、自分らしく表現してください。お弁当箱に広がる世界は、無限です。
横浜市教育委員会事務局 教職員育成課 首席指導主事 大平はな